2020年1月15日 / 最終更新日時 : 2024年12月19日 haekon 第一阿房列車 内田百閒「第一阿房列車」の風景(その3) 鹿児島阿房列車(前章) 今回は前回、前々回よりもさらに遠く鹿児島まで走らせる阿房列車の前半です。「六月晦日、宵の九時、電気機関車が一声嘶いて、汽車が動き出した」とあります。往路は尾道で途中下車し、呉線から瀬戸内の景色を眺 […]
2020年1月12日 / 最終更新日時 : 2024年12月18日 haekon 第一阿房列車 内田百閒「第一阿房列車」の風景(その2) 区間阿房列車 前回(「第一阿房列車」の風景その1)の東京・大阪往復に比べ、今回は静岡までの少し短めの旅です。御殿場線経由というのが前回との違いで、「スウィッチ・バック」などを体験しながらゆっくりと進みます。国府津駅では乗 […]
2020年1月7日 / 最終更新日時 : 2024年12月21日 haekon 第一阿房列車 内田百閒「第一阿房列車」の風景(その1) はじめに 「第一阿房列車」は戦後の復興期に内田百閒(ひゃっけん)氏が行った鉄道旅をもとにした紀行文です。現代とは70年ほどの隔たりがありますがユーモアあふれるテンポの良い語り口のため、さくさくと読むことができます。同乗者 […]
2019年12月31日 / 最終更新日時 : 2024年5月28日 haekon 流転の海 宮本輝「流転の海」の風景(その7最終回) 熊吾の決断 熊吾は有馬温泉への山道で出会った青年(流転の海の風景その4・参照)の婚約者を訪ねました。そしてこの婚約者が熊吾と辻堂の関係にひびを入れることになります。そんな折、伸仁が病気を併発して瀕死の状態になり、房江も急 […]
2019年12月30日 / 最終更新日時 : 2024年5月23日 haekon 流転の海 宮本輝「流転の海」の風景(その6) それぞれの戦後 前回(流転の海の風景その5・参照)は房江の戦前の物語が中心でしたが、今回は現在(昭和23年)に時を戻し、戦争で夫を失った房江の姪たちの物語を追って行きます。妹・直子は二人の子供をひとりで育てるといってきか […]
2019年12月27日 / 最終更新日時 : 2024年5月21日 haekon 流転の海 宮本輝「流転の海」の風景(その5) 妻・房江の物語 前回(流転の海の風景その4・参照)までは、熊吾を中心にストーリーを追ってきましたが、今回は妻・房江の生い立ちから結婚までの風景を見ていきましょう。 房江を産んですぐに母が亡くなると、父は彼女を養女に出し、 […]
2019年12月24日 / 最終更新日時 : 2024年6月26日 haekon 流転の海 宮本輝「流転の海」の風景(その4) 昭和二十三年の冬 井草に裏切りをそそのかした海老原太一(流転の海の風景その3・参照)を懲らしめようと、熊吾は彼の事務所を訪ね、(存命の)井草の墓参りに誘いました。現地で不穏な空気を感じた海老原は熊吾に謝罪しますが恨み言も […]
2019年12月21日 / 最終更新日時 : 2024年5月21日 haekon 流転の海 宮本輝「流転の海」の風景(その3) 新しいメンバーで再出発 河内善助という戦前からの仲間が伸仁の誕生祝いにやってきます。河内は井草正之助が海老原太一にそそのかされて熊吾を裏切る危険があると指摘しますが、会社の資金は持ち逃げされてしまいました。傷心の熊吾のも […]
2019年12月16日 / 最終更新日時 : 2024年5月11日 haekon 流転の海 宮本輝「流転の海」の風景(その2) 再出発に向けて 松坂ビル跡には熊吾に断りもなく闇市のバラック小屋が建てられ、会社の再興には程遠い状態でした。闇市の裏にはやくざ組織が関わっていて熊吾も危険な目に会いますが、辻堂という新しい仲間の活躍で土地の取り戻しに成功 […]
2019年12月11日 / 最終更新日時 : 2024年7月24日 haekon 流転の海 宮本輝「流転の海」の風景(その1) 伸仁を授かる 「流転の海」シリーズは宮本輝氏の父・熊市氏を主人公・松坂熊吾(まつざかくまご)のモデルとした小説です。シリーズ第一部の「流転の海」は1982年から連載が開始され、第九部「野の春」(「野の春」の風景・参照)を […]