村上春樹著「羊を巡る冒険」の風景(その6)

札幌から羊探しを開始!

「僕」と美しい耳の彼女は札幌に到着、いよいよ羊探しが始まります。

まずはホテル探しから

昼過ぎに札幌に到着した2人は映画を見た後、食事をしながら羊探しの拠点になる宿泊場所を決めます。彼女に頼まれて「職業別電話帳を持ってきてもらい、『旅館、ホテル 』 というページを片っ端から読み上げて」いきます。その時食べていたのは「じゃが芋と鮭の料理・・・ホワイト・ソースはさっぱりとしてしかもこくがあった」とあります。下に引用させていただいたは美味しそうな「じゃがいもと鮭のグラタン」です。このような料理をつまみながら、彼女が直観で「いるかホテル」を選びます。

北海道の山

2人はいるかホテルを拠点として羊の居場所を探し始めます。次の日は道庁の観光課などで(鼠が送ってきた)写真の山を見てもらいますが、一向に手がかりがつかめません。書店で購入した「北海道の山」なる本には「山は生きています。・・・それを見る角度、季節、時刻、・・心持ちひとつでがらりとその姿を変えてしまうのです。従って、我々は常に山の一部分・・しか把握していないのだという認識を持つことが肝要でありましょう」と書かれていました。下に引用させていただいたのは、小説に出てくるのと同名の本の写真です。似通った山々の写真を見ながら「やれやれ」とつぶやく僕の姿をイメージしてみます。

新聞広告を出してみたものの・・・

6日たってもほとんど進展がない「僕」は、新聞に広告を出すことにします。「鼠、連絡を乞う 至急 ドルフィン・ホテル406」との広告文にして電話も待ちますが、からかいや勧誘ばかりで手がかりは得られませんでした。下に引用させていただいたのは、電話待ちのあとに「僕」が見たテレビ番組「バックスバニー」の一場面になります。ここでは、絶望的な気分でビールを飲みながらこのような番組を見る、「僕」の姿を想像してみます。

フロント係の話

その日の夕食後に、2人でホテルのロビーで休んでいると、フロント係が声をかけてきて「このように長期滞在していただきましたのも何かのご縁ということで、お礼のしるしにワインなどを差しあげたいと思うのですが?」と提案します。ごちそうになった2人はその時、フロント係から重要な情報を得ます。探している場所を撮った写真が、ロビーの天井にかかっていて、その場所についてはフロント係の父・羊博士が知っているとのことでした。下に引用させていただいたのは、あるホテルのウエルカムドリンクです。この写真を利用して、少しほっとする「僕」の姿をイメージしてみます。

羊博士との出会い

すぐに2人は同じホテルのフロント上階に住む「羊博士」を訪問します。彼は(黒服の男が仕える)先生と同じように、羊が体中に入った経験を持っていました。「モンゴル地域では・・・羊が体内に入ることは神の恩恵であると思われておる・・・・ジンギスカンの体内には『星を負った白羊』が入っていた」ことや、その星を負った羊に羊博士は「輸送機関として利用」され、先生は「巨大な組織を築き上げるため」に利用されたことなどを教えてくれます。下に引用させていただいたのは肉団子やパンなどがセットになった給食の写真です。ここでは、羊の秘密を語りながら「スープとサラダとロールパンと肉団子」の夕食を「はたで見ていても気持ち良いほどの食欲」で食べる羊博士の姿を想像してみます。

羊博士によれば、写真の場所は旭川から電車で3時間ほどの場所とのこと、2人は札幌を離れ、冒険の目的地に向かいます。

旅行の情報

プレミアホテル中島公園・札幌

このホテルはネット上でも有名な「いるかホテル」のモデルの一つです。「鍵は殆ど全部キー・ボードの上に揃っていた。いるかホテルは経営的に成功したホテルとは言い難いようである」と表現された「いるかホテル」とはイメージが違い、25階建ての近代的なシティーホテルになります。レストランやバーなども完備で、窓かは中島公園ののどかな景色を眺められます。下に引用させていただいた写真のような美しい環境にあり、札幌観光や「羊をめぐる冒険」の旅の拠点としてもおすすめです。

【住所】北海道札幌市中央区南10条西6丁目1 -21
【電話】011-561-1000
【アクセス】中島公園駅から徒歩約4分
【参考サイト】https://premier.premierhotel-group.com/nakajimaparksapporo/

樽前山

「北海道の山」という本の場面では「熊の転げ落ちる山」という名前のカムイエクウチカウシ山が出てきましたが、こちらは上級者向けの登山スポットです。ここでは札幌からも近く、初級者向けの樽前山(たるまえさん)をご紹介します。支笏洞爺国立公園にある標高1023mの山で、7合目の駐車場からは往復2時間弱の手軽な登山コースが整備されています。登山道からは下に引用させていただいたような支笏湖の絶景や、羊蹄山などの北海道ならではの雄大なパノラマのほか、夏は高山植物も楽しめます。
【住所】北海道苫小牧市字錦岡
【電話】0144-32-6448(苫小牧市役所・観光振興課)
【アクセス】苫小牧駅から車で約60分
【参考サイト】http://www.iburi.pref.hokkaido.lg.jp/ss/srk/yama/mountain/tarumae.htm