村上春樹著「風の歌を聴け」の風景(その4最終回)

鼠との会話の風景

プールにて

夏休みも終わりに近づいたころ「ぼく」は鼠をプールに誘います。旧華族の別邸を改装したホテル内にある豪快なプール。そこには25mプールがあり鼠と競争をします。下の写真は映画版「風の歌を聴け」のロケ地となった「芦屋市民プール」です。ここでは真剣な顔で泳ぐ「ぼく」と鼠を頭に描くことにします。

小さいころ見た景色

泳ぎ終えた2人はデッキチェアでコーラを飲みながらくつろぎます。 鼠は空を見ながら小さいころに見た景色を「ぼく」に語ります。アメリカ軍の双胴機がたくさん飛んでいたということもその一つ。下の写真はアメリカ軍双胴機の一つ「P38」の写真です。かっこいい飛行機を日常で見ていたため鼠の子供の頃の夢はパイロットになることでした。

奈良の古墳と文章

下には奈良にある「垂仁天皇陵」の綺麗な写真を引用させていただきました。鼠が奈良を旅した時にみた風景をイメージしてみます。「斜面の下には深い濠が広がって」や「小高い島のような」天皇の墓(古墳)を見たとのこと。下のような風景を思い出しながら「蝉や蛙や蜘蛛や夏草や風のために何か書けたらどんなに素敵だろう」と語る鼠。本を読まなかった彼が小説家になる夢を打ち明けます。

「小指のない女の子」との会話の風景

YWCA前で

久しぶりに女の子から連絡をうけた「ぼく」はフランス語を習っているというYWCAの前で待ち合わせ。授業が終わるのをしばらく待つ間、隣のビルの冷蔵庫の屋上看板が目に留まりました。中にはいろいろなものが入っていて「ぼく」は食べる順番をシミュレーションします。下にあるような美味しそうな1リットルのアイスもその一つ。大きすぎて一度に食べるのを諦めます(シミュレーションでですが・・・)。

海辺を歩く

「ぼく」たちは簡単な食事をとり少しお酒を飲んだ後、港の周辺を歩きます。レンガの倉庫や港湾鉄道の軌道などを通り突堤の倉庫の石段に座って景色を眺める2人。夕方になり造船会社のドッグに灯りがともります。下の写真はメリケンパークから見た川崎重工ドッグの写真です。このような風景を見ながら打ち明け話をする彼女の姿やそれを聴く「ぼく」の姿を想像してみます。

役に立ちそうもない日常品を購入

自宅への帰り道「小指のない女の子」は「あまり役に立ちそうもないこまごまとした買い物」をします。苺のにおいのする歯磨きや派手なビーチタオル、何種類かのデンマーク製のパズル・・・など。デンマークの玩具メーカーとして日本でも有名なのが「レゴ社」です。もしかしたら下のような動物や乗り物などのパズルだったかもしれません。こんなかわいいインテリアが家を置いたら気分を一新できるかもしれませんね。

再びテレフォンリクエスト

ラジオでは再びテレフォンリクエスト番組が流れてきます。脊椎神経の病気にかかり3年間ベッドから起き上がることもできな17歳の女の子からの手紙。お医者さんからは「回復率は新人投手がジャイアンツを相手はノーヒットノーランをやるよりは簡単だけど完封するよりは難しい」といわれているとのことです。当時のジャイアンツは王選手や長嶋選手が現役バリバリで活躍中のトップチーム。確率の低さにも希望を捨てていない女の子にラジオDJは励ましの言葉をかけます。

グッド・ラック・チャーム

ラジオDJは最後に彼女のリクエスト曲、エルビス・プレスリーの「グッド・ラック・チャーム」を流します。タイトルは「幸運の守り神」という意味。ビルボードトップになった落ち着いたテンポの曲です。

旅行の情報

メリケンパーク

久しぶりに「小指のない女の子」と会った「ぼく」が2人で海を見る場面にメリケンパークからの風景を引用しました。現在は夜景が綺麗なデートスポットとしても有名ですが小説に出てくる神戸港の風景を少しだけイメージできる場所。 散策すると昔同様、磯の香りや夕暮れの風を感じることができます。
[住所] 兵庫県神戸市中央区波止場町
[電話] 078-304-2500(神戸港管理事務所)
[公式サイト]https://www.feel-kobe.jp/area-guide/meriken-harbor/